薄ら寒いポエムつき。(※不幸注意。)スクロール!


























































甘い香りが記憶を揺らす
世界でひとつの花畑

雨に濡れて震える君は、子犬と同じ瞳をしていたよ

ああ今すぐ家に連れて帰って
温かいミルクを飲ませてあげよう


君のおうちはどこにあるの


帰りたい。帰れない。帰れる場所もない
僕らそろって迷子になったみたい


背の高い君がゆっくり微笑って
よく見てなくちゃ気づかないから
きっと僕以外誰も気づいていないんだ

背の高い君が睫毛を伏せて
泣いてるように見えたけど
あの時もう君の涙は枯れてたんだね


早く気づけばよかった
伝えてあげればよかった
君に早くずっと逢いたかったよ


僕の腕が焼けてただれてそれでも君が泣いているから
ずっとここにいてあげる

記憶のむこうで甘い香りが幻になっても
ねえほら君が、君がいるから

僕は大丈夫


きっと何もかも忘れても
君の事だけは忘れないで、生きて



僕ら失くした花畑
もう帰れる場所もない



もうどこにもない花畑